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ナムい!?年に一度の夜通し木魚トランス、京都の知恩院で行われる「ミッドナイト念仏」とは
2022.03.29
さて今回は「すごい○○体験」というお題で書いていきます。
すごい○○。なんでもいけちゃうぞ。
私の今回のテーマは【すごい異空間体験!】
これまでの人生を振り返って、異空間ジャンルで堂々たる第1位になりました今回の「ミッドナイト念仏」とは
毎年4月18日の夜から4月19日の朝にかけて京都の知恩院、国宝である三門楼上内で行われる法要のことです。
「南無阿弥陀仏」と唱えればすべてのものが成仏できると説いた法然上人が開いた寺院で、その法然上人の命日を期して行われます。
伊藤。アラサー。おにゃのこ2人で弊社公式Twitter ( @atm_mold ) を更新している。舞台照明→営業職を経て、現在は金型工場で設計をしながら、自社製品を考えたり広報したりしている。平安時代でモテそうって褒められたことがあります。やったね!
初めて行ったのは2016年。先輩の「ミッドナイト念仏っていうディープなイベントあるねんけど」の一言で京都まで行きました
最初は(お寺かなんかで音楽イベントでもやんのかな?でも念仏とか木魚とか言ってたしな……仏教系テクノ?アンビエント系?)と頭の中ハテナのままでした。
到着すると、どうやらこれは知恩院の公式行事。まともな法要だったのです。
お酒片手にブチ上がるようなものでは無い。真剣にナムナムする場所なのだ。
なんでこんな、みうらじゅんがとってつけたようなタイトルにしたのか。
知恩院の三門。この五色幕のでてる楼上にて行われます※中は撮影禁止です
参加方法: 随時受付しています。一度に入れる人数が限られているので並びます。
※感染拡大防止対策で事前申込制の場合もあります
料金:無料
服装:自由。ただし、深夜の時間帯は結構冷えます。思ってる2倍の厚着を。
あと三門内の階段はかなり急なのでヒラヒラしていないものを。
トイレ: 前のバス駐車場に観光トイレがあります
駐車場:なし。パーキングが付近にいくつかあるので、そこに停めてテクテク歩いていく感じです。
市内なら流しも多いしサクッとタクシーでも。
私のFacebookに当時のことが書き残されていました——–以下引用
普段入れない、国宝の三門の楼に上って、100人超の人数が入れ替わり立ち替わり、一心に、一人一つの木魚を叩いて、唱える。
ライトアップされている三門に近づくにつれて、木魚の響きが聞こえてくるのはもう、胸熱。
まず、楼に上がるのも、胸熱。
階段は急すぎるし、日本人体型な造りだし、仏像16体の真ん中に、釈迦像が鎮座している。後光がさしている。
線香のかおりに包まれて、天井や柱もハデハデ。
それらと対面するように、私のような冷やかしの若者や、真面目に南無南無してる人、酔っ払ってる人、半分寝てる人、国境を越えて、とにもかくにも木魚。右も左も前も後ろも木魚。
巨大木魚の音に合わせて、ポクポクポクポク。
狂ってきても、ポクポク。
若者がハシりがちで、ポクポク。
たまに、ええグルーヴを生み出しポクポク。
最前列でポクポク。
ああ、仏像と目があう。ポクポク。
お釈迦さまの後光が眩しい気がしてポクポク。
無心でポクポク。足を組み替えてポクポク。
隣の人帰ったけどポクポク。
ひたすらbpm130ぐらいでポクポク。
巨大木魚の音がズレながらポクポク。
ボルダリングの筋肉痛でポクポク。
もはや、ミッドナイト木魚だ。これ。
また不思議と、眠くならない。
本来の木魚の働きとして、念仏中の眠気予防があるんだろうな。
1日の最後に、異空間と一体感を思いっきり味わった気分。
最初は、周りに合わせて木魚を叩くゲームのように楽しんでたけど、だんだん無心になっていった。
「布団で目つぶったら木魚の音きこえそうっすわ」とか言いながら帰阪。朝日が眩しい。。。
—–
コロナ禍でのミッドナイト念仏はどうなったの?
さてこのミッドナイト念仏。
そこまで広いとは言えないような場所に、人間が100人ぐらい詰まります。もっといるかも。
隣の人との距離は「胡坐をかくと膝が当たる」ぐらいの、ざぶとん1枚分。もはやゼロ距離。
大きめのリュックとか背負ってきちゃったらもう置く場所ないです。端っこが空くのを待ちましょう。
そして絶え間ない「南無阿弥陀仏」……ソーシャルディスタンスとは?といった環境です。
2020年では中止になっています。
2020年ミッドナイト念仏in御忌の中止のお知らせの中で|規模縮小して行われる仏事の知らせも | 仏教を学習し念仏する凡夫:仏恩どる修羅観音
今何寺(いまなんじ)の住職さんが非常にわかりやすくまとめてくれているブログです。ズバっとした口調が面白い。仏罰、仏罰、警策フルスイング。
しかし、心待ちの声が多かったようで
翌年の2021年では旧暦の法然上人のご命日である1月25日の前日に「ミッドナイト念仏inおうち」がオンライン開催されています。
なんと時間は10時~18時。「ミッドナイト」の概念が覆されます。
知恩院のHPにてアーカイブを観ることができます。ただのライブカメラと侮ることなかれ!多彩なカメラワークです。8時間まるまるあるよ!たまにお話も挟んでくれます。
知恩院特設ページ:ミッドナイト念仏 in おうち
YouTube:【LIVE】ミッドナイト念仏inおうち
僧侶の唱える南無阿弥陀仏に合わせてご一緒に、コロナで不安な心も落ち着けちゃいましょう。
木魚持ってなくても大丈夫。
上記のHPに「どこでも木魚」があるので。クリックでいけるので。スマホやタブレットならタップでいけるので。問題ないので。
そして通年通りの4月18日~4月19日では
・各40人の3部構成、事前申込制
・ライブ配信
といった2つの方法で開催されています。
こちらもアーカイブを観ることができます。11時間もあるよ!
知恩院特設ページ: ミッドナイト念仏in御忌 2021
YouTube: 【LIVE】ミッドナイト念仏in御忌
さて果たして2022年は開催されるのでしょうか
知恩院HPには「開催」とあります。(2022年2月22日現在)
しかし、どれだけ歴史のある寺院で行われる公式行事でも、コロナ禍で人を集めてイベントする事は非常に難しい。
昨年のような人数制限・ライブ配信や、そもそも関係者のみの開催になるかもしれません。屋外でされるかもしれません。
状況次第で内容が変更される事もあるかと思うので、直前に再度、情報を調べた方が良さそうですね。
追記)2022年3月29日現在、HPが更新されていました。
やはり昨年と同様に事前申込での人数制限開催、生配信といった形式になったようです。
もはや、これがニューノーマル時代の法要のカタチでしょうか。
知恩院お知らせページ: ミッドナイト念仏 in 御忌
知恩院特設ページ: ミッドナイト念仏 in 御忌 2022 ←ページも凝っててかわいいな
事前申込の〆切は 2022年4月17日(日)12:00まで です。要チェケ!
ちなみに「ナムい」って何ぞや
どうやら「衆生(ファン)と共に修行する」をコンセプトとした浄土系アイドル「てら*ぱるむす」が発祥なんだとか。
経緯はこちらの記事にまとまってました。
ネットを駆け巡った「ナムい」とは? 起源である浄土系アイドルに話を聞いた – KAI-YOU.net
なんや浄土系アイドルて!情報多いわ!
気になったけどもう活動していないようで。。。すでに現世を去っていました。残念。
仏教系アイドル「いったん往生します」 寺で卒業ライブ:朝日新聞デジタル
仏教×音楽でいうと、福井県の照恩寺で「テクノ法要」とやらがあるみたいですね。知らないことが多いなぁ。
照恩寺HP:テクノ法要 | show-on-g
YouTube:「阿弥陀経2016」テクノ法要@照恩寺 [フルver]
流れるテクノに合わせて読まれるお経、照明・映像・音、かなりエンタメ寄り。
こ、こういうのも法要なんだ!!!!!
固定概念がぶっ壊れました。
仏壇仏具、というかお寺そのものが照明と相性良いですね。かっこいい。。。